珍しい毛色の犬は日本だと人気が高いですよね!
レアカラーとも呼ばれていて、高値で取引される事も多いです。
この記事を読まれている方も、珍しい毛色の犬に興味を持って検索されたのではないでしょうか!
ただし、この様な犬を飼う場合には、少し注意して頂きたいことがあります。
ということで今回は、珍しい毛色の犬を飼う前に知っておいて頂きたいことについて話します!
犬はレアカラーだともてはやされるのが不思議です。
珍しい毛色(レアカラー)の犬を選ぶのはお勧めしない
トリミングサロンのお客様にも
見かけたら教えて!
と言う方がいらっしゃいます。
ただし、個人的には珍しい毛色の犬をあえて探して飼うというのはおススメできません。
私は全力で飼うのをやめるように説得しています。
実は珍しい毛色の犬って色々と問題があるんですよ。
あえて珍しい毛色の犬を探すのはおススメしないだけです。
珍しい毛色の犬|レアカラーの定義は?
レアカラーや珍しい毛色について話す前にその定義について説明しますね!
簡単にいうと犬種のスタンダード(犬種標準)で認められていない毛色のことです。
そしてこれは犬の世界では本来は欠点として扱われるポイントになります。
『レア!』とか『珍しい!』と、もてはやされるものではありません。
犬も人間と同じで『両親の毛の色がこの色だから、子供もこういう色になるよね~!』という一定の法則があります。
そして、その法則を超えているのがレアカラーと呼ばれる珍しい毛色。
以下、JKC(血統書を発行している団体)のレアカラーや珍しい毛色についての見解になります。
本会では、FCI規程に基づき、犬種スタンダード(犬種標準)で認められていない毛色については、血統証明書を発行する場合、本犬の毛色の前に「×」印を印字しています。
犬種スタンダードで認められていない毛色の子犬が生まれた際に、実際と異なる毛色で登録されるようなことがあると正しいカラーブリーディングができなくなることから取っている措置です。
犬種スタンダードから逸脱した毛色について「珍しい」とか「レアカラー」といった誤った取り扱いが見受けられることから、これらの行為を抑制させる観点からの措置でもあります。
犬種スタンダードで認められていない毛色の犬は、展覧会において重大欠点となり、優良犬の普及という本会の目的からも望ましいことではありません。
正しい犬質の維持のために、該当犬を、牡・牝いずれかに用いた繁殖は慎重に取り扱うべき事項です。特に、該当犬同士の交配は避けるべきです。
なお、マール(及びダップル)同士の交配は避けてください。高い確率で致死や、難聴のような健康欠陥が生じるためです。
皆さんのワンちゃんの血統書の毛色の前に『×』があれば、珍しい毛色の犬となりますね。
そしてこの珍しい毛色は犬種によって変わります。
白(ホワイト)が標準の犬種もあれば、それがレアカラーになる犬種もあります。
この犬種ごとの珍しい毛色は、上記 JKC の引用元にまとめて記載されていますのでご覧ください。
関連記事
珍しい毛色の犬|レアカラーの子犬を選ばない方がいい理由
珍しい毛色の犬を選ばない方がよい理由は次の2つ
レアカラーの問題点
- 珍しい毛色の犬は健康に問題がある可能性が高い
- 珍しい毛色の犬は悪徳ブリーダーを増やす
珍しい毛色(レアカラー)の犬は問題がある可能性が高い
珍しい毛色の犬は病気になりやすいですし、健康に問題を抱えていることが多いです。
ただ、犬の健康の話をトリマーごときが説明しても説得力がないので、獣医さんの意見もご紹介します。
(この先生の記事はとても詳しく書いてあるので、是非全文ご覧ください!)
病気になりやすい毛色がある?
毛色で、病気になりやすいかどうかがあるのは、ご存じでしょうか。
一般的に、珍しい毛色、白っぽい毛色の子は、病気をしやすいのです(もちろん、グレート・プレニーズやマルチズなどのもともと白い毛の子は別です)。
簡単にいうと毛色は遺伝で決まります。
そして珍しい毛色の犬というのは、遺伝子が通常の子と違う働きをするから誕生するんです。
そしてその遺伝子は毛色だけではなく、体の色々な部分に影響を与えるので、健康に問題が出ることも多いんですよ。
これについては先ほどの JKC も同じ見解ですね。
トリマーの意見は信じられなくても、血統書の発行団体と獣医さんの意見なら信じて頂けるのではないでしょうか。
珍しい毛色(レアカラー)の犬は悪徳ブリーダーを増やす
珍しい毛色の犬を欲しがる方が増えれば、必ずその毛色を狙った繁殖を行うブリーダーさんが増えます。
ただし、通常の繁殖ではなかなかそのような毛色の犬は生まれません。
なかなか生まれない珍しい毛色の犬だから、レアカラーと呼ばれるわけなので。
そんなレアカラーの子犬を誕生させる可能性が高い繁殖方法はなんでしょうか。
もうお分かりだと思いますが、レアカラーの犬を親にすればいいんです。
ただし、このレアカラーの犬を使ったブリーディングは、先ほどの JKC の見解の中でも避けろと言われている危険な方法。
正しい犬質の維持のために、該当犬を、牡・牝いずれかに用いた繁殖は慎重に取り扱うべき事項です。
特に、該当犬同士の交配は避けるべきです。
なお、マール(及びダップル)同士の交配は避けてください。
高い確率で致死や、難聴のような健康欠陥が生じるためです。
しかし、需要があるとダメと言われても、このようなブリーディングを行う悪い人が必ず出現します。
結果として悪徳ブリーダーを増やすことにつながりますので、レアカラーと呼ばれる珍しい毛色の犬を探すことはお勧めできません。
珍しい毛色の犬|レアカラーの子犬をお勧めできない理由 ~まとめ~
今回は私が珍しい毛色やレアカラーと呼ばれる子犬をお勧めしない理由を説明させて頂きました。
レアカラーと呼ばれる、珍しい毛色の犬に対する私の考えは次の通り。
レアカラーの問題点
- 珍しい毛色の犬は健康に問題がある場合が多い
→ 通常より高い値段で問題のある子犬を探す必要はない - 珍しい毛色の犬は悪徳ブリーダーを増やす
→ 産まれてくる子犬が可愛そう
ただ、最初に言った通り、偶然出会った子犬がたまたまレアカラーや珍しい毛色だった場合は、そこまで神経質になることはないと思います。
あくまでも『わざわざ珍しい毛色の犬を探すのはやめた方がいいですよ!』という話ですので!
この業界は世間の常識から外れたことをされる方も多いのが実情。
犬を選ぶときは『レア!』とか『珍しい!』とかいう言葉に惑わされないようにしましょう!
子犬の命に『レア!』も『珍しい!』もありませんので。