皆様は家庭犬訓練試験と言うものをご存じでしょうかっ!?私はトレーニングの勉強をするまで知りませんでした!
犬にも試験があることくらいは知ってましたが、何をやるかは全く知りませんでした。
そこで、今回はこの訓練試験についてご紹介したいと思います。訓練士を目指す方は、いずれ受ける試験ですので、今から練習しておけば、後々役に立つと思います!
家庭訓練試験て何?
ジャパンケネルクラブ(以下JKC)が行っている犬の訓練試験なのですが、簡単にいうと、「その犬がどれだけ訓練されているか!」の目安になるものです。これに受かっている犬は、一般的なレベルでみると、かなりお利口さんな部類になると思います。
試験は初等科、中等科、高等科、大学科とあるのですが、どんなに物覚えがよい犬でも、いきなり大学科は受けれません。初等科から1ずつ受けていく必要があります。
ですので私も、初等科(以下 CD1)と呼ばれる一番簡単なコースからの挑戦となりました。
ちなみに初めてこの試験を一緒に受けたのが、当時学校で飼われていたマック(トイプードル)です!今は、我が家でグータラしてますが、昔はお利口さんでした!
なんで受けたの?
学校の単位的に必要だったのもありますが、訓練士の資格を取るには、この家庭犬訓練試験に、犬を何頭か合格させなくてはならないのです。必要な頭数や試験のグレードは、とりたい訓練士の資格によって違うんですけどね。
受からせないと単位ももらえないし、訓練士にもなれないしで、受けざる得ない状況でした。
ちなみにこの試験は、一度CD1を合格した犬は、もう一度CD1を受けることができません。なので、訓練士の資格を取るには、試験に受かっていない犬を、何頭か用意する必要があります。
試験は難しいの?何やるの?
学生の私には難しかったです!これに受かっている犬は、お利口さんな部類と言いましたが、試験内容を見て頂ければご理解頂けるはずです!
初等科の場合は、規定課目2つ、選択課目3つの計5課目を行うのですが、まず規定課目の内容がこちら!
- 紐付脚側行進(往復常歩)
- 紐付立止
もう漢字の読み方からして難しいですよねぇ~。文字だけでは何をやるのか、まったく意味がわからないと思うので、後ほど説明します。
そして、選択課目は数ある中から好きなものを選べるのですが、私は次の3つにしました。
- 伏 臥
- 停座及び招呼
- 紐無し脚側行進
自由課目も選べるとはいえ、簡単なものがあまりないんですよね。なので、出来るだけマックが得意なものを選びました。
ちなみにどの課目も犬を自分の左に座らせた状態で開始して、座らせて終了させるので、お座りができることが最低条件です!
規定課目
これはその名の通りなのですが、試験を受けるうえで、やることが義務とされている課目ですね。それでは一つずつ見てみましょう。
紐付脚側行進(往復常歩)
コの字型のコースを犬に紐を付けて歩きます。コース全長が30メートルなので、1片が10メートルですね!
簡単に思えるかもしれませんが、歩いてる時でも犬は人間の方を見ていなければなりませんし、人間より前に出てはいけません。
紐は緩んだ状態でなければダメで、紐でのコントロールは不可なので、管理人は「紐がある意味なくない?」と、今でも思っています。
立ち位置は犬が左で、人間は右側になり、角を曲がる時も、人間の横にぴったりとくっついていないとダメです。
往復常歩とあるように、早足で歩くバージョンもあります。
お散歩中に人間より前に出たり、リードを引っ張って歩くような犬は、全て不合格になります。また、ゴールしたら犬をお座りさせて初めて終了となるので、お座りもできないと厳しいですね。
必要なトレーニングとしては、「座れ」、「後へ(つけ)」かな。
飼い主さんの横にぴったりとくっついて歩く犬は、散歩していてもとても目立ちますし、かっこいいですよね!
紐付立止
「立って!」などの掛け声で犬を立たせる課目です。立たせて3秒経過したら、座らせて終了となります。
紐を引っ張って立たせるのはダメなので、これも意外と難しくないですか?
訓練の勉強をするまで、犬を指示で立たせるのは、かなりの高等技術だと思っていたので、初等科の課目と知ってビックリしました!
選択課目
マックが得意なものを選びましたが、こちらも難易度が高いものが多くて困りました。
伏 臥
「フセ」です!おそらく選択課目の中では一番簡単ではないでしょうか!?座った状態から、フセをさせて、再び座らせればOKです!
なぜ、これが課目に入っているのかは謎ですが、おそらくサービス的な意味あいではないでしょうか!?簡単なせいかみんな選んでましたよ!フセを!
停座及び招呼
犬を座らせ「マテ」をさせた状態で、10メートル程離れて、飼い主が呼んだら、飼い主の横に来て座ればOKです!
「マテ」をさせて10メートル離れるのは、結構難易度高いですよね!?フセとのレベルの差が激しいですよっ!
紐無し脚側行進
規定課目の「紐付き脚側行進」の、紐がないバージョンですっ!これもある意味サービス的な課目ですね!
紐付き脚側行進でも、紐でのコントロールは不可なので、実際は紐があろうがなかろうが、やることは同じです!
みんな同じことを考えているのか、これも選択している人が多かったな。
試験で注意することは?
この試験の一番の注意点は、試験会場に行くまで、どんな場所でやるかが、わからないと言うことです。
屋内なのか、屋外なのか、周りに人や犬がいるのか、いないのかなど、全くわかりません。
試験会場に施設の駐車場名が書いてあったから、外でやるのかと思ったら、屋内だったり、試験会場のすぐ隣がテニス場で、学生さん達が騒ぎながら、テニスをしていたりします。
犬って条件が変わると、言うことを聞かなくなる場合もあるんですよ!
室内だとフセをするけど、屋外だとしないとか、普段はマテができていても、隣でテニスボールが動いていたら追いかけていってしまうとか、見物している子供が食べていてるお菓子が気になって、座れもできないとか。
こんな感じで、場所や周りの状況に関係なくできないとダメなので、規定課目はともかく、選択課目はその犬がどんな状況でもできるものを、選ぶことが大事です!場所を選ばないとできないものは、選択するのをやめましょう。
あと、普段から色々な状況を想定してトレーニングを行うことも大事ですね!
受けてみた感想は?
試験を受ける前は「こんな難しいのできるかぁ~!」と思っていましたが、無事合格できました!
そして、実際に試験に受かった犬と暮らしてみると、試験のありがたみがわかりました。
試験課目に含まれている内容が、生活の基本となるものが多いので、普段の生活はとても楽ですね。
どんな状況でも、「マテ」と言えば待ちますし、お散歩も決して人間より前に出ないので、とても楽です。
他の犬とトラブルになることもありませんし、人前に出しても大人しくしていられるので、どこにいっても褒められますよ!
あと、試験に受かるレベルで訓練してあると、トレーニングの癖がついているのか、新しいことでもすぐに覚えてくれるので、本当に助かります。
この訓練試験の内容は本当にお勧めですので、興味がある方は是非練習してみてくださいね!
できるようになったら、腕試しに試験を受けてみてはいかがでしょうか?